ロンシャンで馬場担当職員スト(フランス)
 

 調教場と競馬場に配属されているフランス・ギャロ職員の抜打ちストの結果、21日(木)のフランス競馬は混乱に陥った。

 同競馬開催は、第一レースの1時間前、50名の職員とその労働組合代表がパドックを占拠したため、中止された。

 こう着状態は当分続きそうなのでクラシックトライヤル競走が3鞍組まれている日曜日のロンシャン競馬と金曜日のオートーユ競馬の開催が危ぶまれている。

 労働組合側の代表は、場外発売機構の売上げがこの2年間で17.1%増加し、昨年は一昨年(2003年)を11.8%上回る5億1,600万ユーロ(約670億)に達したにもかかわらず、職員の給与は2.2%しか引上げられなかった点を不満として、職員給与の4%アップ、公休日に勤務した代休などを要求している。

 フランス・ギャロのティエリー・デレッグ理事は、「交渉は終っています。我々はこんな脅かしに乗りません。全員が仕事に戻ったら話し合いを再開します」と語った。

 デレッグ理事は状況がすぐ解決すると楽観視してはいないようで、「レースがいつ再開するかはわかりません」と語った。

 このように直前に開催が取りやめとなったことに対してリチャード・ギブソン調教師は「パドックにいる拡声器を持った人の所に行って、このストライキでどうして50,000人の厩舎スタッフまでが不利益を蒙らなければならないんだと言ってやりました。不名誉なことです。ストの与えている迷惑に気が付いていないのです」。

 「私は新しい馬主フィリッパ・クーパー女史と一緒でした。彼女は所有馬ロザリー(Rosalie)号のフランス・デビューを見に来たのです。一緒に食事しただけに終りました。ずいぶん高い昼食になりました」。

 今回の開催中止は、馬運車でポーから往復800キロを移動したにもかかわらず2頭の管理馬を出走させられなかったジャン=クロード・ルージェ調教師にとって、きわめて腹立たしいことであった。

 このストライキは、2012年のオリンピック開催に名乗りを上げたフランスの首都を支持する人々にとっても悪い知らせであった。オリンピック委員会の代表が数週間前にパリを訪問したとき、この街もストライキに悩まされていた。

 ニアルコス・ファミリーの競馬マネージャーでバゴム(Bagom)の馬主であるアラン・クーパー氏は、「競馬に携わっている誰もが非常に失望するできごとであり、奇妙なことに、すべてが土壇場になって起きているのです」と語っている。


[RACING POST.com 4月22日「Strike hits Longchamp」]

 
ヴァン・クリーフ氏、NTRAを率いる(アメリカ)
 

 1997年の設立以来NTRA(全米競馬協会)に関わってきた、ブリーダーズカップ会長のヴァン・クリーフ氏(56歳)が4月18日月曜日に開催されたレキシントンでの同協会理事会においてコミッショナーおよび理事長に任命された。

 ヴァン・クリーフ氏は、協会設立当時から会長を務めたティム・スミス氏が辞任した2004年9月以来NTRAの臨時理事長を務めてきた。同協会によると、ヴァン・クリーフ氏の契約期間は2007年12月までと予定されている。

 同氏は、NTRAが1997年4月にサラブレッドレーシングリーグ事務局を立ち上げたときに臨時理事長に任命され、スミス氏が理事長に任命された1998年4月までその職を務めた。

 スミス氏の経歴は、スポーツイベントのマーケティングが中心で、政府とビジネス界とに緊密なパイプを持っている。一方ヴァン・クリーフ氏は、有名なバージニアの競馬ファミリー出身で、彼の経営業績の大部分は、競馬の世界と関係するものである。

 1996年以来、ヴァン・クリーフ氏は、ブリーダーズカップ社の代表取締役を務め、同社は2001年にNTRAと合併した。1982年にブリーダーズカップ社が設立されてから代表取締役に任命されるまでは、同社の理事を務めていた。また、セリ会社ファッシグ-ティプトン(Fasig-Tipton)社の代表取締役でもあった。

 NTRAは現在、同協会の資金の約50%を拠出している会員競馬場とホースマン・グループとの会員協定を新たに更新しようとしている。現行のほとんどの会員との協定は、2005年末に期限が切れる。ヴァン・クリーフ氏と交友の深い競馬ビジネスの主役達、特にケンタッキー州の生産者や牧場の所有者が同氏の会長選出に一役を担ったと推測される。


〔Daily Racing Form 4月20日「Van Clief to lead NTRA」〕

 
タタソール・ブリーズ・アップ・セールは、レコードを塗り替える
(イギリス)
 

 イギリスのニューマーケットで開催された2日間に及ぶタタソール・ブリーズ・アップ・セールの最終日、4月14日(木)、レッドランサムの牡馬が最高価格536,240ドル(約5,600万円)でマクツーム殿下(Sheikh Rashid bin Mohammed al Maktoum)によって競り落とされた。今回のセールでは、木曜日に上場された79頭のうち58頭が売買され、その売買総額は5,769,523ドル(約6.1億円)にのぼり、昨年同時期の66頭売買、総額5,549,196ドルを約4%上回った。

 今回のセールの結果について、タタソール社は、出来高12,577,760ドル(約13.3億円)とこれまでの最高売上額と171頭の上場で124頭の売買があり、これは昨年の総売上額を5.6%上回ったとしている。また、1頭あたりの平均取引額101,434ドル(約1,075万円)は昨年に比して、10.7%上回り、さらに中間価格は、69,512ドル(約730万円)で、これまでを16.2%上回る結果となった。

 タタソール社会長のエドモンド・マホニー氏は、「2004年、今回のセールでは、2003年に比して平均額及び売上額ともに45%上回るというセンセーショナルな成果を収めた。しかも、中間価格は24%アップした。今週に入って、私たちは、昨年のような数値を引き続き達成することは非常に困難だろうと感じていた。しかし、今年は、これまでのヨーロッパのブリーズ・アップ・セールでは見られなかったような魅力的な競走馬を我々に提供した。それによって、これまでの記録を更新するようなセールを実現することができた」と語った。


 ※ 英国の競馬用語集には「Breeze-up saleは、購買者に対して楽なペースでその馬の動きを見せる」とあり、スピードのみを求めるではなく、アクションを購買者にみていただくことに力点を置いているもので、欧州・豪州での調教セールで広く用いられている。


〔Thoroughbred Times.com 4月14日「Red Ransom colt leads Tattersalls breeze-up sale」〕

 
チャーチルダウンズ社と騎手組合がボイコット回避の合意に達する
(アメリカ)
 

 チャーチルダウンズ社は騎手組合が合意協約を結んだ後、4月20日(木)に騎手組合に対する暫定的差止め請求を取下げた。協約は、組合が保険あるいはその他の騎手に関連する競馬場の決定に影響を与える手段として、チャーチルダウンズ競馬場におけるボイコット行動や、他のどのような行為も組合員に促さないようにするものである。

 「チャーチルダウンズ社は、ケンタッキー・オークス(G1)およびケンタッキー・ダービー(G1)を含む当社の競馬運営が無事に進展することを確保するため、訴訟が審理に付される前、春期競馬開催の開始に先立ち、暫定的差止め命令を求める積もりでした」と同社のアンディ・スケハン(Andy Skehan)最高業務責任者は語った。そして「現在の共同労働協約・合意は、我々が行うアーリントンパーク競馬場、コールダー競馬場、チャーチルダウンズ競馬場およびハリウッドパーク競馬場における2005年競馬シーズンの開催準備を保証してくれるものです」と続けた。

 騎手組合のアルバート・フィス副会長は、「組織は、合意に大変喜んでいます。もちろん我々は、今後も全米で騎手の安全のために闘います」と語った。更に「ケンタッキー州で、チャーチルダウンズ社は場内での災害保険に100万ドル(約1億1000万円)提供すると公表し、さらに騎手に保険証書のコピーを渡すと述べています。我々は危機が回避されたと考えます。そして来年までにケンタッキー州での長期的な問題が解決されることを期待しています」と述べた。

経緯

 チャーチルダウンズ社は、3月3日に(差止め命令に加えて)騎手組合に対して損害賠償請求を提訴した。この訴訟の審理は未定だが、同社は依然として審理を求めている。同社はルイビルのチャーチルダウンズ競馬場およびインディアナ州のフージアパーク競馬場における騎手のストライキに関連した金銭的損害の補償を求めている。同社によると、この事件は組合がそそのかしたものであり、そのような行動は違法で、反トラスト法に違反すると認定するようにも裁判所に求めており、一方、騎手組合の代表者達は、訴訟は組合たたきの戦術であり、組合を潰す計画であると述べている。


(訳注:参考資料として関連記事が2005年海外競馬ニュース7号に記載されています。)


[THOROUGHBRED TIMES 4月20日 「Churchill, Jockeys’ Guild reach accord to avoid boycotting activities 」]

 
競馬産業感謝デーの共同スポンサーとなるKEEP(アメリカ)
 

 ケンタッキー馬事教育プロジェクト(Kentucky Equine Education Project−KEEP)は、レキシントンのアップルビーズ・パーク(Applebee’s Park) 競馬場と共に、同競馬場で開催される4月30日の競馬産業感謝デーとファンに与えられる競走馬に関連した商品の共同スポンサーになる。

 一番の賞品を当てた人には、1年間デヴァインアフタヌーン(Devine Afternoon)号の所有権10%が与えられる。同馬は、元ケンタッキー州知事のブレルトンおよびリビー・ジョーンズ(Brereton & Libby Jones)が所有する2歳の牝馬である。

 賞品以外にも、感謝デーの呼び物として馬に関する様々な催し物があり、ケンタッキー・ホース・パークス・パレード・オブ・ブリーズ(Kentucky Horse Park’s Parade of Breeds)による演技や伝説となった何頭かの元競走馬を見ることもできる。

 野球のマイナーリーグに属するレキシントン・レジェンズがケンタッキー州のホーム球場で試合を行う際、観戦者18歳以上全員に、チケットが渡され、7回戦となる夕方の試合の間に、賞品のくじ引きが行なわれるが、その中で競走馬が目玉賞品である。

 「我々は、人々に競馬産業に対して興味を持ってもらうための楽しくてわくわくする方法を考えました。幸運な野球ファンが、即席の馬主になり、その馬が競走馬としての生活を始める様子を見守ることができるのです。そして野球シーズン中は、野球ファン全員にデヴァインアフタヌーン号の成績など最新情報を知らせます」とKEEPの執行役員であるクラリア・ホーン・シャドウィック氏(Claria Horn Shadwick)は述べた。

 同馬は、ホーリースピード(Holly Speed)を母とし、アフタヌーンディーリテズ(Afternoon Deelites)を父馬とした2歳の牝馬で、現在チャーチルダウンズ競馬場のグレグ・フォーリー調教師(Greg Foley)の調教を受けている。所有権獲得者は、10%の権利を受けるが、これには純益(があれば)の10%も含まれる。1年後にこの権利はジョーンズ元知事の手に戻される予定だ。

 「この新しい馬主は、最高の扱いを受けることになります。彼らは馬が勝てば賞金の一部を得ますが、経費については何の責任もないのです」とジョーンズは語った。


[THE BLOOD-HORSE.com 4月21日 「KEEP to Co-Sponsor Horse Industry Appreciation Day」]